このブログで昨年6月に行った『オススメ本を教えて下さい』という企画。

ブログ読者の方からオススメ本を教えて頂き、感想をブログに書くという企画でした。

その中で四冊目に紹介した本は小説『神々の山嶺』でした。(ちなみに、その時の記事はこちら

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実はこの小説、映画化され来月公開予定です。
タイトルは『エヴェレスト 神々の山嶺』、公開日は3月12日。


ところで先月。
東京新聞を読んでいると、この映画の完成披露試写会チケットが懸賞に出ていました。

おお、これは是非とも行きたいと思い、早速応募。


・・・すると、


なんと見事に当選。

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しかも出演者の舞台挨拶つき。
嬉しくて小踊りしました。

というわけで、今週のブログは、2月4日に行われた試写会のレポート記事にしたいと思います。


会場は東京都文京区にある東京ドームシティホール。
その名前の通り、東京ドームのすぐ横にあるホールです。

開場時間を少し過ぎた17時40分。
入口付近は既に少し混雑していました。

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写真には映っていませんが、左後方には長蛇の列。
当日券(があるのか不明ですが)を待っているのでしょうか。
50メートルくらい続いてました。
僕は当選ハガキがあるので、並ばずに座席指定券と交換できました。

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会場内は撮影禁止の為、ここからは遠藤によるイラストでお楽しみ下さい。(絵心がゼロですが・・・)

18時30分開演。

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開演するとTBSアナウンサーの杉山真也さんが登場。

暗闇の中でピンスポットに照らされ、「エヴェレストの標高は8848メートル・・・」との言葉から試写会はスタート。
会場は緊張感に包まれていき、出演者登場への期待感も高まっていきました。

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そして幕が開けられ、出演者と監督が登場。
(ちなみに登場時は華々しく金色の紙吹雪が舞いました。僕の画力では表現できませんが・・・)

登場されたのは、左から風間俊介さん、ピエール瀧さん、尾野真千子さん、岡田准一さん、阿部寛さん、佐々木蔵之介さん、甲本雅裕さん、監督の平山秀幸さんの8名です。

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その後、8名はステージ中央の台から降りて、ステージ前方へ。
進行を務める杉山アナウンサーが「映画にかけた思い」や「エヴェレストでのロケ時のエピソード」などを出演者に問いかけて進行。

その後、フォトセッションを終えると出演者は退場。
舞台の入れ替え準備を経て、いよいよ映画の上映です。

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いや、ほんとに画力がなくてすいません・・・。
何も伝わらないと思いますので、来月に公開される作品を是非ご覧ください。
(ちなみに予告編はこちら

上映時間は約2時間でした。

映画が終了し、さて帰ろうかと思っていると、舞台に再び杉山アナウンサーが登場。

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あれ、まだ何かあるのかなと思っていたら、「ここで再度出演者と、そして原作者の夢枕獏さんに登場して頂きます!」との事。

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出演者(岡田准一さん、阿部寛さん、尾野真千子さん)の再登場も感激ですが、原作者の夢枕獏さんが登場されると聞いて思わず身を乗り出してしまいました。

夢枕獏さんは開口一番「最高!」と一言。
コメント中もしきりに「最高!」と連発されていました。
(ちなみに映画完成時に関係者のみで行われた試写会で夢枕獏さんは感動のあまり号泣されたそうです。)

本当に楽しい一夜でした。

こんな素敵な機会、そのきっかけになって下さったのは『神々の山嶺』をオススメして頂いた方です。
心より御礼を申し上げます。


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『エヴェレスト 神々の山嶺』HP→http://everest-movie.jp/

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今週はこれにて以上です。
更新は毎週月曜日。
次回は2月15日です。
読んで頂きありがとうございました。


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by mamesyakuhachi | 2016-02-08 00:00 | 夢枕獏 | Comments(0)

ビブリオバトル。

いわゆる書評合戦。

以前から出ようかなと思っていた所、来月たまたま近所の図書館にて開催されるとのことで参戦してきます。

今から何の本を紹介するか迷ってます。

自分の好きな本。紹介したい本。他人の興味を惹きそうな本。
それぞれ似てる様で違うかもな…と考えると選書に迷います。

重い本は聞く方が疲れるし、軽い本だと対戦者と見劣りするかもしれない…。

どうしようかな。

とりあえず一旦それは置いといて今週の本です。

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想田和宏「なぜ僕はドキュメンタリーを撮るのか」(講談社現代新書)


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これは自分の中では、好きな本に分類されます。

著者の職業は映画作家。撮る映画はドキュメンタリー、観察映画。

著者は映画作家になる前はテレビ局の依頼でドキュメンタリー番組を手掛けていたそうです。
テレビ局の番組制作経験から、著者はドキュメンタリーはどうあるべきかと疑問を持つようになります。
著者が感じた疑問というのは、ドキュメンタリーと言いながら筋書きや台本があったり、筋書きに合わない映像やインタビューを削除していく制作過程と台本至上主義です。

分かりやすい善と悪を設定する事、そして「これは絶対ウケるだろう。これなら泣けるだろう。」という方向性。
例えば泣けるシーンには廃墟に佇む姿を撮って悲しげな音楽を流し、「それでも前を向く」的な感動を煽るナレーション…というような演出。
実際に現場で取材した事と違っていても演出や編集で元々の台本通りに作り上げ、時には過剰演出するドキュメンタリー番組。その手法に疑問を感じていきます。

その疑問を発端に著書は自分なりのドキュメンタリー、そして観察映画を撮る映画作家になります。

著者の映画を何本か見ました…僕はすごく謙虚だと思います。

著者が過去取り上げた題材は「友人の選挙活動」「精神病院」「義父の日常と猫」など。
映画には余計な先入観を与えないように作られています。演出も音楽もなければナレーションも無し。
登場人物が何者なのか、仲間なのか敵なのか、場所はどこで、どういう状況なのか。
映画では少しの材料を提示するだけで、大部分は観客の判断に委ねられてます。

僕が著書を知るきっかけになった観察映画「選挙」(2007年公開)

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選挙活動での真剣さと本末転倒と少しの破綻。可笑しさ、不思議な合理性。
そして色んな物がない混ぜになって突然リアルに現れる現実。
選挙で当選して、政治で世の中を変えたい…という目的と現実のズレが、笑えるようでありながら、異様な現実感に満ちています。善悪二元論ではとても片づけられないです。



本書のもう一つのキーワード「参与観察」


現実をありのままに観察して作品にしましたって言っても、カメラが入ることで作為はどうしても入ってしまいます。透明人間でも無い限り、カメラを向けた側と向けられた側の関係はゼロにならないわけです。
その時点で、「ありのままの姿」「これが現実です」とは言えないかもしれない。
それで著者は「参与観察」という言葉を用います。
撮る側ありきで現実を観察せざるを得ない。だから参与観察。

そして完成した作品では撮る側を無いように演出することも編集もしない。
その関係性も全部ひっくるめて作品にする。それが一番自分の見た現実に近いだろうと。

その姿勢に触れた時、僕自身も自己を通してしか観察できない世の中というものを思います。
だから著者の姿勢が謙虚で、共感を抱きます。

そして、それ故に著者の映画が観客それぞれにとってのドキュメンタリーに成り得るんじゃないかなと思います。


今週はこの辺で以上です。

毎週月曜日に更新。次回は5月5日です。

読んで頂きありがとうございました。

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by mamesyakuhachi | 2014-04-28 10:13 | 想田和弘 | Comments(0)

今日の音楽は上原ひろみ「Spiral」です。

かっこいいです。


年末ですね。
年の瀬はワクワクしますが、繁華街は人が多くて疲れます。

今日は映画を3つ紹介します。有名なのばかりですが、どれも好きな作品です。

作品名のリンクは予告編の動画へリンクしてます。良ければどうぞ。


日本映画「ラヂオの時間」(監督、三谷幸喜)

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ラジオドラマの制作過程をコメディにした三谷幸喜の映画です。

プロデューサー役を演じる西村雅彦がいい味だしてます。
あっちにいい顔、こっちにいい顔。そして、その場しのぎの一言二言。
言葉が勝手に暴走、いつの間にやら がんじがらめ。
ちょっとのズレがおっきなズレに。
てんやわんやのラジオドラマは予期せぬ結末へ。

それぞれの登場人物が良い感じで面倒くさくてクセがあって、キャラがたっています。

とにかく笑えます。


イタリア映画「life is beautiful」(監督、ロベルト・ベニーニ)

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第二次世界大戦でのユダヤ人迫害の悲劇。
それを「これはゲームなんだよ。1000点たまれば家に帰れるよ」
と父は幼い息子に優しく語りかける。
息子はそれを素直に信じ、父の仮想のゲームの中で点数を沢山稼ぎ、そして本当に願いを叶える。

父は命を投げ出して家族を守ります。
それは戦いや争いで助けるのではなく、機知に富んだユーモアによってです。

そして、ラストは感動的ですが、ごくあっさりしていて良いです。

泣きたいときにはこの映画です。

DVD特典映像で、主演したロベルトベニーニが恋について語っていました。(ちょっとクサいですが)
「恋をしたら、それは閉じ込められた教会のステンドグラスの中。不自由だけど美しい」

うまいこと言うなぁ。


デンマーク映画「ダンサー イン ザ ダーク」(監督、ラース・フォン・トリアー)

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救いがなく悲しい映画、といえばそうかもしれません。
ミュージカル映画でかなり暗いですが、僕は好きです。
主人公セルマは失明の危機にさらされながら、工場に勤め、趣味のミュージカルを続けています。

地道に、そして懸命に生きているセルマの身に惨い悲劇が起きます。

視力を失いつつあるセルマは劇中で「見るべきものがある?私はもう見たのよ」と歌います。
僕がこの映画で一番好きなシーンです。

カメラワークはドキュメントタッチで、そして少し素人っぽい感じで撮っています。
でも、それが臨場感と切迫感を出してます。

絶望の中で歌うセルマのシーンは悲しいですが、美しいです。

でも、やはり暗い映画なので、落ち込んだ時に見ると、さらに落ち込むかもしれないですね…。


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今日紹介した三作品、どれもお気に入りです。
年末お時間あれば是非見て下さい。


今日はこの辺で以上です。

毎週月曜日に更新。

次回は今年最後の更新で12月30日です。

読んで頂きありがとうございました。
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by mamesyakuhachi | 2013-12-23 10:31 | 映画 | Comments(0)

『珈琲時光』映画

やっぱりソロコンサート前はバタバタです。

練習してても、事務作業などに気を取られたりして中々身が入らず…って、こんなことでは!

たとえ小さな会場でもソロコンサートは企画から演奏までするのは大変なんだなぁとつくづく思いました。

終わったら旨いビール飲むぞ! と今からそこに意気込んでます。

今日の音楽はSuperfly「輝く月のように」です。
この前TSUTAYAでSuperflyのベスト盤借りようと思ったら全て貸し出し中でした。まぁまた今度です。

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ソロコンサート前ということもあり、今回のコンサートで助演して下さる木下愛子さんから一年くらい前に教えて貰った映画を紹介します。


日本映画「珈琲時光」(監督・侯孝賢)

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この「珈琲時光」は小津安二郎生誕100年を記念し、「東京物語」のオマージュとして作られた作品です。

淡々としすぎるくらい特に何も起こらない映画です。僕の好きな感じです。

あらすじとしては

主人公・陽子(一青窈)の東京の日常生活、実家の高崎への帰省、
妊娠とシングルマザーの報告。
陽子に思いを寄せる古書店の店主・肇(浅野忠信)との交流。
東京を取り巻く電車の風景と僅かに挿入される江文也の音楽。

と、あらすじかいたものの、この作品にはあらすじらしいあらすじはないです。(僕の紹介する映画はこんなのばかりですね…)

日常の風景をある時点からある時点まで切り取った映画です。


小津安二郎のような定点観測のカメラワーク。
そして主人公・陽子を妊娠させた台湾の男性は話に出るだけで実際の画面には登場しない。
小津安二郎の作品でも嫁ぐ先の旦那さんは話に出るだけで登場してこないのと似てるなぁと思いました。
(…といっても僕が小津安二郎を語るのは恐れ多すぎですが)


多分、人によってはかなり眠くなる映画ですが…。

一応、陽子の妊娠とかが話の中心なんですが、陽子の妊娠は劇的な告白ではなく、事務的な報告に見えます。

でも、それが「事務的」か「劇的」かは立場によって変わります。
「妊娠した」と言われた家族や肇の表情とか風景で、それが「~的」かは伝わります。

激しい喧嘩や言い争いがなくても胸中を察するだけで味わうことができます。

そして、おそらく敢えて劇的な要素は排除してます。

だからこそ一層、僕にとっては劇的に見えます。

肇の恋心も映画を見る側が察するくらいで全面的には出てきません。でも、現実の恋心なんてこのくらいとも思います。
土砂降りの雨の中で「君が好きだ!」って言う現実なんてあんまり無いですから。
でも、感情を抑えるからこそ、よりリアルに伝わるんですよね。

音楽もさりげなく、さらりと挿入してあるだけです。でも、そのくらいで良いです。珈琲に入れる僅かな砂糖やミルクぐらいです。

映画には結末なく、「え、もう終わり?」と思う方もいるかもしれません。

でも、それが良くて、それで良いです。

JR御茶ノ水駅前の電車が交錯する風景。
それぞれの電車はそれぞれの日常を運んで行くだけです。


主演の陽子は一青窈が演じてます。少し演技がぎこちないかなとは思いましたが、それでも外国人の監督が小津安二郎を敬愛してて、こんな作品つくるなんて良いなって思いました。

秋の夜長に珈琲を飲みながら見てみてください。好き嫌い分かれる作品ではありますが。

ちなみに置いてあるTSUTAYAは少ないのでご注意ください。

今日はこのへんで以上です。

更新は毎週月曜日。次回は10月28日です。

読んで頂きありがとうございました。
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by mamesyakuhachi | 2013-10-21 10:18 | 映画 | Comments(0)

『ねこぢる草』映画

今日聞いてるのはブランキージェットシティ「小麦色の斜面」です。

アルバム「BANG!」の中の曲です。このアルバム好きでよく聞いてます。

1992年の作品なのに古さを感じないです。

先日、上野の東京都美術館に行ってきました。
福田美蘭展を見てきました。
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現代に生きる画家として、今を生きる人の感性に寄り添う作品や、古典美術の現代における捉え方とか興味深く、面白かったです。

9月29日まで開催しているみたいです。


今日は映画の紹介です。

アニメ映画「ねこぢる草」(原作・ねこぢる、監督・佐藤竜雄)

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ねこぢるは猫の姉弟、にゃーこ と にゃっ太の物語です。
かわいい猫のキャラクターですが(上の画像ではそう見えないかもしれませんが…)、内容 は少し残酷でちょっと怖いです。

ちなみに元々のアニメはこんな感じです。

ねこぢるの作者ねこぢる(作者のペンネームも『ねこぢる』です)は1998年に亡くなっています。

作者が亡くなった後に2001年に発表されたアニメ映画です。ねこぢるの世界を、その影を追うように作られた作品。

このアニメ映画『ねこぢる草』は、もともとのねこぢるのアニメとは違い、幻想的な世界が展開されます。

簡単なあらすじです。

病気のにゃーこは死神によって魂が半分になってしまいます。にゃーことにゃっ太は一緒にサーカスに行き、その出し物の最後に出てきたお化けが爆発して、あたり一面大洪水。姉弟は海に漂い、その後砂漠にたどり着き、夢か現か分からない世界をさまよう。


…と大まかに書いてみましたが、どちらかと言えば抽象的なアニメなので言葉では伝えにくいですね。

物語の中で印象的なエピソードが所々に挟み込まれています。

バラバラになった猫を縫い合わせいる老婆、
汲み上げ続ければ枯渇してゆく水で出来た像。
時間を支配する神。

それぞれの場面は印象深いですが、僕が特に印象に残っているのは神の場面です。
神は自分の食欲というありふれた欲望を満たすため、自在に時間を前後します。それにより地球の時間も前後していきます。
時間に振り回される人間ですが、それの根本は神の陳腐な食欲という欲求でしかない現実。
でも人間達は時間の経過、前後に大きな意味があるように感じてしまいます。



それぞれの場面の一つずつを見ても、映像が綺麗だったり、または澱んでいたりします。


上記の「小麦色の斜面」の歌詞、「想像力のカプセルを一つ飲み込んで、目をつむるだけさ」を思い出します。



かわいらしい猫と無残さの対比。生まれては泡のように無くなるエピソード。
時折出てくる金属の蝶は生命と非生命の境界でゆらゆらしているように感じます。

良いなぁと思うアニメなんですが、…僕が好きなくらいなんで、まぁ暗い映画です。

映画の最後は少し悲しい終わり方をしますし、ちょっとグロテスクな場面もありますが、それでも見ようかなと思う方にはオススメします。

30分程度の短編アニメです。

今日はこのへんで以上です。

更新は毎週月曜日。次回は9月30日です。

読んで頂きありがとうございました。
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by mamesyakuhachi | 2013-09-23 11:28 | 映画 | Comments(0)

『ヒミズ』映画

今日聴いている音楽はクラムボン「Re-Re-シカゴ(Chicago), Re-Folklore 」です。

Reというのは「返事」という意味ですが、この曲はクラムボンのセルフカバーで、過去に作った楽曲への再アレンジです。
過去の自分達へ、今の自分達から送る「返事」のようなものでしょうか。


今日は映画の紹介です。

「ヒミズ」(監督・園子温、原作・古谷実)

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古谷実といえば「行け!稲中卓球部」というギャグ漫画で人気を得ました。
すごく流行っていたので、僕も中高時代に読んでました。

「稲中」が終わった後も、ギャグ漫画を何作か発表した古谷実ですが、その後は作風がうって変わり、ギャグを一切排し、シリアス路線になりました。

そしてシリアス路線の最初の作品が「ヒミズ」。

主人公の中学生・住田祐一は父からの暴力と虐待を受け、そして、母は別の男とどこかに行ってしまう。独りになった住田はボート屋をやりながら「平凡で静かな人生」を過ごすことを思う。しかし、時折やってくる父と、父の借金を返済しろとやってくる消費者金融の男達から暴力を受ける。
住田は父を恨み殺すことを決意し、決行する。住田は罪を犯した後の人生を「おまけ人生」と位置付け、世の中の悪い奴を殺すべく街を彷徨う。

映画の公開は2012年1月です。
映画の冒頭は東日本大震災のガレキのシーンから始まります。
それとリンクするかのような住田の心の奥底にたまった泥のような気持ち。そこに再生への道はあるのか、ないのか。
再生への道は遥か遠い。自分が望まずともやってくる絶望、それはガレキの風景と奇妙な相似を見せる。

抗うことのできない運命に翻弄される住田の姿は心に迫ってきます。

映画の最後のシーンで住田の恋人・茶沢景子が「がんばれ、住田」と繰り返し叫びます。
それは、震災が起きた後に繰り返し報道やテレビで言われてきた「がんばれ」と同じ言葉。しかし、本質は少し違って聞こえてきました。

暗い映画ですが、興味ある方は見てみて下さい。

なんか最近、暗めの作品ばかり紹介してるので、次回は明るめの作品を紹介します。

たぶん。

では読んで頂きありがとうございました。

次回更新は8月27日に更新します。
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by mamesyakuhachi | 2013-08-22 16:46 | 映画 | Comments(0)

いま自分のホームページ作成中です。

とは言っても、プログラマーとイメージをすり合わせている段階ですが。

ゆっくり作ってるので、多分できるのは9月ぐらいですかね。完成したらこのブログで報告させて頂きます。

ブログを書きながら聴いているのはスピッツです。

スピッツは高校時代から、一人でコンサートに行くほど好きです。(実際は行く友達がいなかった…)
昔はメロディーが好きでしたが、今は歌詞がいいなぁと思ってます。
曲のイメージを壊さないように、言葉を発したときの語感などを気にしながら作ってる感じがして良いです。

「羊の夜をビールで洗う」(ルナルナ)とか意味が分かりづらい歌詞でも、言葉の持つ独特の面白さがあって良いです。
曲によっては言葉の面白さだけで歌詞を作ってるんじゃないかと思ったりします。

ちなみに僕がスピッツで一番好きなのは上にリンク貼った「魔女旅に出る」です。
なぜか高校時代からスピッツで一番好きな曲はこれでした。


ところで今年は海行きましたか?
僕は行ってないです。関東近郊の海だと葛西臨海公園が結構気に入ってます。

平日は人がまばらで、ゆっくりできます。
僕の場合は遊泳目的じゃないのですが。
海をただ見てボーっとするだけです。(暗い)

そんな海にちなんだ映画を紹介します。

「あの夏、いちばん静かな海」(北野武)

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91年公開の作品です。
聾唖の青年・茂と、同じく聾唖の彼女・貴子の姿をサーフィンを通して描いた作品です。

この作品のごく簡単なあらすじは、茂はサーフィンを初歩から始め、それから上達して大会で入賞をするという話です。

話の概要はとても簡単ですが、この映画はスポーツで成長する姿をメインに描いてるわけではなく、多少乱暴に言えばサーフィンが上達して入賞するといった話は特に大事ではないと感じました。

この作品は敢えて言葉と説明をかなり排した作りになってます。聾唖という設定は、僕個人の考えだと、言葉を必要としない状況にわざと持ちこむための設定だったんじゃないかなと思いました。

そういう意味では、聾唖という設定で生まれがちな障害者の方を通したメッセージ性という物は感じられませんでした。

言葉を排した作りなので、基本的に会話は少ないです。
その分映画という映像手段で、言葉の無い美しさを表現しています。
茂と貴子、周りの友人達の交流が美しく感動的でした。

タイトルにあるように静かな映画です。優しい気持ちになれる映画だと思います。


今回はここらへんで以上です。

次回は8月6日に更新致します。

読んで頂きありがとうございました。
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by mamesyakuhachi | 2013-08-01 18:39 | 映画 | Comments(0)

先日高崎に行ってました。

6/29のブログにも書きました「ドキュメンタリー映画 100万回いきたねこ」を観てきました。
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映画公開終了が迫っていたので、急いで駆け込んだ感じです。

感想としては、無理してでも観て良かったです。

映画の内容は絵本の作者・佐野洋子さんの晩年、そして絵本を軸にして数々の一般女性が登場してきます。女性達は人生への悲しみや喜び、はかなさ等を言葉少なく語ります。
そして、その合間に心理描写を思わせるような美しい風景、そして所々で絵本の読み聞かせ、女優・渡辺真起子さんのナレーションが入ります。

絵本の内容と女性達の人生がリンクしながら、映画は静さを保ち進行します。無言、無音声のシーンが多用され、ゆっくりと映像は流れながら、人生の残酷さや無常のようなものが心に迫ってきます。

佐野洋子さんのインタビューや肉声も挿入されていました。
「生きることに大した意味なんてない」「死んでも金なんか残さない」「大切なものは目にみえない」…

佐野さんの言葉はストレートでぶっきらぼうな印象でした。しかし、その言葉は飾り気なく本音の言葉で胸に入ってきました。

この映画を見る前から「100万回いきたねこ」は大好きな絵本でした。単純な話であるだけ様々な捉え方があります。

映画を見終わって再度この絵本を考えたとき、色々な解釈はあれども、自分が素直に感じたまま捉えればいいんじゃないかなと感じました。それは佐野さんの本音のストレートな言葉の印象から感じたことでした。

高崎に行って良かったです。

そして、この映画で音楽を担当されたコーネリアスの楽曲も良かったです。



ところで前回のブログで告知しました自分のコンサートの詳細です。

小さな会場ですが、自分が思っていることや、大げさにかっこつけて言えば美意識みたいなものを表現できれば思っています。助演は作曲家でピアニストの木下愛子さんです。


遠藤直幸 尺八コンサート
「漸近線-いつか見る交点は-」
【日時】
10/27(日)
14:30開場、15:00開演
(16:00終演予定)
【料金】
1500円(定員30名、ご予約優先)
【場所】
かふぇ&ほーるwith遊
(荻窪駅徒歩7分、杉並区荻窪3-46-13)
【出演】
遠藤直幸(尺八)
ゲスト・木下愛子(ピアノ、作曲家)
【コンサートについて】
永遠に近づきながら、永遠に交わることのない漸近線。もちろん交点は存在しない。
上京10年、遠藤直幸の初めてのソロコンサート。
音楽とは何か、そして大きく言えば、生きることとは何か。途方もなく大きな問題に、答えもなく逡巡を繰り返す日々。
たとえ答えがなくとも漸近線のように永遠に近づこうとするその行為の尊さを思い、音を作り出す。

【問合せ先】
oxyges8nuque@yahoo.co.jp
090-4783-8742

ご来場頂けたら嬉しいです。

なお福島公演も今年の11月16日(土)に決まりました。
詳細はまだ詰めている段階です。また告知します。

では長々読んで頂きありがとうございました。

次回更新は7月10日にいたします。
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by mamesyakuhachi | 2013-07-05 11:10 | 佐野洋子 | Comments(0)