美容室でカットの合間に雑誌を置いてくれるんですが、男性向けは種類がないのかメンズノンノやスマートを未だに持ってきてくれます。

そのうちレオンとかサライを置かれるようになるんですかね。


メンズノンノの恋愛相談コーナーで告白のテクニックを教えてました。


『もし俺が好きだって言ったら付き合ってくれる?』と告白すると良い。


・・・ってそれダメじゃないのか、と昭和生まれの俺は思いました。

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本の紹介です。

二年振りに再読した本で、著者はこのブログに三度目の登場です。

枡野浩一「石川くん」(集英社文庫)

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ポップな表紙の彼。それは石川くん。

石川くんって誰?

みんな知ってます。

石川啄木です。

いまパソコンで「たくぼく」を変換したら最初に「啄木」
さすがの石川くんです。

実は僕はまだ石川啄木の歌集をちゃんと読んだことはないです。

この本を紹介するなら原典読めっていうとこなんですけど、でも石川啄木を知らなくてもきっと楽しめる本です。
読んだことのない僕が紹介してるので間違いないです。


著者は石川啄木の歌を現代風に訳して、身近な知り合いみたいに解説していきます。
「石川くんてさ、ほんとは~だったんでしょ?」という風に。

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不来方(こすかた)のお城の草に寝ころびて
空に吸われし
十五の心


ちょっとロマンチストな石川くん。「空に吸われし十五の心」なんてちょっと言えない。

*********

はたらけど
はたらけど猶わが生活楽にならざり
ぢつと手を見る


有名な歌ですね。著者いわく「ところで石川くん、君がほんとはあんまり働かなかったってこと、わりと最近じゃ有名だよ。」

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この本の魅力って今まで知らなかった石川啄木の世界をちょっと知ることです。

教科書だと、凄い人で違う世界って感じるけど、なんだ同じ人間じゃないかって思えます。

著者は啄木の歌について
『石川くんの歌には、読者が「自分の歌」にしちゃいたくなるような普遍性があって、そこが最大の魅力』
と言ってます。

今を生きる人も昔を生きた人も同じ人間。楽しい悲しい嬉しい寂しいも同じように感じたはずです。


*********

いのちなき砂のかなしさよ
さらさらと
握れば指のあひだより落つ


せつないですね~。
暗めが好きな僕にはぴったりくる歌です。

*********

今日はこのへんで以上です。

更新は毎週月曜日。次回は3月3日です。

読んで頂きありがとうございました。
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by mamesyakuhachi | 2014-02-24 15:42 | 枡野浩一 | Comments(5)

めっきり寒くなりました。

今日は日曜日ですね。
って毎週月曜日更新のブログなのにすいません。
明日どうしても更新できないので、フライング更新してます…。

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音楽はTOMOVSKY「我に返るスキマを埋めろ

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曲名が面白いです。

今日紹介する本の著者が好きなアーティストだそうです。

曲の題名ってすごく大事だなぁって思います。

題名付けるのって難しいですよね。

このブログも本文が完成しても題名で迷ったりします。

感情とか気持ちにぴったりの言葉を与えることって本当に難しいです。

今日紹介する本の著者はぴったりの言葉を見つける事ができる魔法使い。…と僕が思っている歌人の作品です。

枡野浩一「くじけな」(文藝春秋)

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「いま手にとって読んでくださっているあなたにも、いくらかの必要な言葉がありますように」

という言葉で終わる歌人・枡野浩一の 詩集です。

くじけないで
地球にやさしい
もう君を離さない
君はそのままでいい

というような一般的に使われる言葉たちから少し引き算して

くじけな
地球にや
もう君を離さな
君はそのままでい

という言葉にして、その言葉たちを詩のタイトルにして綴っています。
少し引き算するだけで、言葉の意味が間逆になったり、無意味になったりします。

31編+8編の詩が収められています。

枡野浩一の言葉遊びです。意味を無くした言葉に新しい意味を与えたり、さらに無意味にしたりと、言葉との距離感が面白いです。

今の世間や歌にありふれている言葉たち。
たとえば「君は一人じゃない」「愛がすべて」「人生はまだまだこれから」

僕はそんな言葉達に出会うたび、違和感を覚えたりします。
最初は感動的で意味のあった言葉達も、使い続けられ、手垢がついていくたびに
何となく最初の説得力や美しさがなくなっていくと思うときがあります。

メディアや雑誌で「この言葉は名言です」、と押し売りみたいになった言葉たち。テレビのテロップで、ここが笑いどころと言わんばかりの言葉たち。

人の心を動かしてきたはずの言葉たちはありふれた常套句になって、一時の清涼剤みたいに僕の中で上滑りしていきます。

枡野浩一はそんな言葉たちの意味を一度無くしたり、敢えて滑稽にしたりします。

そして原点に立ち戻り、再度、その言葉の意味を再構築したり、さらに突き放したりします。

作品中の一編「きっとうまくいくさ」
枡野浩一はこれを「きっと馬喰い草」と言い換えます。
まるでパソコンの誤変換みたいです。

この本のタイトルの一編「くじけな」。
くじけないで、と言う人の強さに負けそうなときは、くじけな、と綴る著者。

使われ続けた名言の意味を取り払い、今を生きる自分達に必要な意味を再確認させてくれます。


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ちなみに

31編+8編と表記したのは、31編と8編の間に、著者、そして世の中にある出来事が起こったからです。

何の出来事か。それは実際にこの本を手にとって読んでほしいです。

この場で説明したら、その出来事の意味、著者が伝えたい美意識を損なうと思います。

なので言いません。

…不親切ですいません。



今日はこのへんで以上です。

ブログは毎週月曜日に更新。(今回はフライングしましたが…)

次回は11月18日です。

読んで頂きありがとうございました。
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by mamesyakuhachi | 2013-11-10 20:07 | 枡野浩一 | Comments(0)

梅雨明けたら、急激に夏ですね。
うちのクーラーは効きが悪くて暑いです。ぬるい風が出てきます。

今日は歌人・枡野浩一の書評小説「結婚失格」に紹介されてた本を取り上げてみます。
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「結婚失格」自体は書評小説という体制をとりながら、作者自身の離婚の経緯をフィクションを交えつつ赤裸々に書いた作品です。単なる書評だけでなく、離婚の過程での心境の変化と本の感想を混ぜるという“ひねり”があって、何となく枡野浩一らしいな、と思いました。

その中から三冊紹介します。どれも個性的な本です。


「間取りの手帖」(佐藤和歌子)
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不動産屋さんでよく見る間取り図を1ページに1つ紹介し、作者の短いコメント(ツッコミ)が書いてあります。合間に作者の間取り図を巡る対談や妄想が盛り込まれてて面白いです。
作者の肩書きは間取り収集家、Madorist。世の中にはいろんな肩書きがあるもんです。


「同性同名小説」(松尾スズキ)
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冒頭に「この小説は完全にフィクションであり、実在の方々とは何の関係もありません。同じ名前の別の人、としてお読み下さい」とあるように、有名人と同性同名の別な人物を主人公とした短編集です。
別な人の話とはいいつつも、主人公になる登場人物は、みのもんた、ピンクレディー、竹内力、広末涼子…などなど。
架空の話でありながら、読む側はタレント本人のイメージを引きずりながら読むことになるので、作者の創作した突拍子のない話もタレント本人の実話のようで面白いです。
というか作者の想像力が豊かすぎです。


「チルドレンズ」(写真集)
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2~6歳の子供達にカメラを持たせて自由に写真を撮らせるという企画の写真集。
その企画だけみても充分興味深いです。
個人的にはカーブミラーに写った自分を撮った写真が良かったです。




という感じで今回は以上です。

次回更新は7/14に致します。

読んで頂きありがとうございました。
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by mamesyakuhachi | 2013-07-10 11:26 | 枡野浩一 | Comments(0)