まずお知らせから。

このたびフリーペーパー「本と尺八」を作成しました。

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都内の書店や雑貨店など置いてもらえそうな所にこれから置いていく予定です。
尺八と朗読のCDもついています。

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もし、このブログを見て欲しいと思った方は

prism.sya@gmail.com

までご連絡頂ければ郵送します。
件名は「フリーペーパー希望」で本文には 1、お名前 2、ご住所 3、必要部数 の3つをお願いします。

なお、先着10名様まで送料無料キャンペーンをします。
(通常180円)

お気軽にご連絡下さい。


-------------

ところで連載企画【 『罪と罰』読了まで何時間かかるか実際に計ってみた。】の第八回目にして、最終回です。

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そう、最終回・・・という事は・・・

そうです!

ついに!

読了しました!

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(光文社古典新訳文庫版 全三巻)

そして読了時間ですが・・・

ダララララララララララララララ・・・(ドラムロール)

ダン!

23時間39分04秒!

でした。

という事は「罪と罰」を読む以外何もしなければ、1日以内に読むことができます!



・・・・と、お祭り気分はこの辺りで終わって、ここからは「罪と罰」を読んで感じた事を書きます。

長文になるので、ここから先はご興味ある方だけでも読んでもらえたら嬉しいです。


-------------

目次

1、読了した・・・で、面白かったの?
2、じゃあ点数つけるなら何点?
3、オススメ入門書
4、【あとがき】読もうが読むまいが・・・本で楽しむ為に

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1、読了した・・・で、面白かったの?

ざっくり言えば「面白かった」です。
話はサクサク進むし、展開もドラマチック。
連載小説だったからか、章の終わりとかで次に引っ張る手法もチラチラ。

たとえば第一巻の第二部4章の終わりでは、

「『まったく!』ラズミーヒンはそう叫びかけたが、そのときドアが開き、その場のだれにも見覚えのない、新しい人物が入ってきた。」(第一巻、337ページ)

ドストエフスキー引っ張るねぇ、という感じです。

それと今回読了して一番感じた事は「意外に『罪と罰』は難しくない。」
という事です。
表現は適当ではないかもしれませんが、エンターテインメント小説として僕は楽しめました。


2、じゃあ点数つけるなら何点?

世界的名著「罪と罰」に点数をつけるなんて・・・・・・無謀。

とは思うものの、このブログは分かりやすさを旨としているので、ここは敢えて点数(満点は100点)をつけたいと思います。

・・・・では

ダララララララララララララララ・・・

ダンッ!

65点!

え、意外に低い。
おい、お前、さっきエンタメ小説で面白いって言ってたじゃないかって?

いや、ちょっと説明させて下さい・・・理由は二つあります。

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《理由その1》バレバレだろ、ラスコーリニコフ。

まず第一の理由がこれです。
殺人を犯したラスコーリニコフの行動が結構バレバレで分かりやすかったのが、ちょっと萎えました。

主人公ラスコーリニコフは殺人を犯したあと誰にも見つからずに帰宅。
しかし、数日間は体調を崩し寝込んでしまいます。
そして目を覚ましたあと友人のラズミーヒンとゾシーモフがやってきます。
その場面でラズミーヒンとゾシーモフは老婆殺人事件について熱っぽく話し始めます。
(この時点では誰が犯人かは分かっていない)

その話をソファで寝ながら聞いていたラスコーリニコフ。
寝込んでいるのに、殺人事件の話になるといきなり起き上がって興味津々ぶりを計らずもアピール。

「『なに、ドアの裏だと?ドアの裏に転がっていたのか?ドアの裏に?』(中略)ソファに片手をついてむっくりと体を起こした。」(第一巻、329ページ)

ドアの裏に置き忘れてしまった証拠品の行方が気になってしかたがないラスコーリニコフ。
しかもラスコーリニコフが寝込み始めたのは老婆殺人事件の日。

ちょっとバレバレ。
そして、その後も警察署の事務官ザメートフに酔っぱらって事件のことを話しだすし・・・。

うーん、ラスコーリニコフの精神の不安定さは分かるんだけど、ちょっとバレバレなんだよなぁ・・・・・。

《理由その2》ソーニャの聖書

この物語のカギを握る登場人物の一人ソーニャこと、ソフィヤ・セミョーノヴナ・マルメラードワ。
ラスコーリニコフが好意を寄せるこの少女は娼婦として生活し困窮する家族を養っています。

第二巻の第四部で、そんなソーニャはラスコーリニコフの為に聖書を朗読します。
朗読した部分は「ラザロの復活」というキリストが起こした奇跡の話。

死んだはずのラザロがキリストの言葉によって生き返るというのが内容のようで、その部分がラスコーリニコフの再生や復活につながっているみたいなんです。

筋としては分かるんですけど、僕にはまだキリスト教に対する欧米人の宗教観とかを理解できていないので、この重要な部分への感情移入ができませんでした。

このキリスト教への理解は「罪と罰」に限ったことではなく、西洋文学を読むにあたっていつも挫けそうになる理由なんですよね。

やっぱ聖書を読むべきなのかなぁ・・・・・と思ったりします。


3、オススメ入門書

今回「罪と罰」を読了できたのは「『罪と罰』を読まない」という本のおかげと言っても過言ではありません。

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3月7日の記事でもこの本を取り上げましたが、これを読むと「罪と罰」が平易なエンタメ小説なんじゃないかと思えてくるんです。
ラスコーリニコフを「すぐ帰るマン」と表現したり、熱血漢ラズミーヒンを「(松岡)修造」と例えたりしているので「罪と罰」が身近な作品になりました。(実際この例えは的を射てました)

なので、もし「罪と罰」をいきなり読むのはためらわれる方は是非一読をオススメします。

4、【あとがき】読もうが読むまいが・・・本で楽しむ為に

あとがきでこんな事をいうのは矛盾しているかもしれませんが、僕は「罪と罰」を読んで欲しいとは思っていませんし、読むべきだとも思っていません。

僕がこの企画でしたかったのは「本で楽しむ」という行為をどうにか拡張できないかなぁと思ったからです。

まず最初に「敬遠されがちな古典って一体読むのにどれくらい時間かかるんだろう?」という素朴な疑問からスタートして、なるべく一般の人にも楽しめる切り口で本を紹介したいと思ったのが今回の企画でした。

なので「『罪と罰』を読む」という手段を使って、「本を読む」という行為を別な角度から楽しみたいという気持ちが目的です。

そんな気持ちが少しでも伝わったら嬉しいです。

これからも皆さんに楽しんでもらえるような企画を考えていくので、今後ともこの「本と尺八」をどうぞご贔屓に。

このブログの更新は毎週月曜日で次回は5月9日です。

読んで頂きありがとうございました。

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《企画の結果報告》

最終第八回【 『罪と罰』読了まで何時間かかるか実際に計ってみた。】
総ページ数1293ページ(光文社古典新訳文庫版)
読了時間 23時間39分04秒


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by mamesyakuhachi | 2016-05-02 00:01 | ドフトエフスキー | Comments(0)



【連載企画】第七回 『罪と罰』読了まで何時間かかるか実際に計ってみた。

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つ、ついに!

よ、読みき・・・

・・・

・・・

る、少し前まで来ました・・・・

今現在、1094ページまで読了。残りは199ページです。

いや、この第三巻面白い。

未亡人カテリーナが義理の娘ソーニャのことをかばうシーンは感動するし、予審判事ポルフィーリーが主人公ラスコーリニコフを再尋問する部分はポルフィーリーの新たな一面(ポルフィーリー、もしや良いやつ?)を感じて目が離せません。

いやでもしかし。
面白く読めてはいるものの、前巻の既出エピソードを細かく把握しながら読むのは至難の技。
記憶があいまいな部分は第一巻、二巻に一旦戻ったりしてるので、読書スピードは徐々に遅くなってます。
(経過時間はこの記事の最後に掲載)

ところで、余談。

ドフトエフスキーが取り上げられている漫画を一つ。

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「こち亀」こと「こちら葛飾区亀有公園前派出所」の第65巻、「天才読書家!?両さん!の巻」でドフトエフスキーの話題が出てきます。

新聞の懸賞作文にインチキで入選し、取材を受ける両さん。見栄をはって「幼稚園のころにドフトエフスキーを読んでいた」なんて嘘をついてしまいます。その後、テレビの文学討論番組(ロシア文学)に出演が決まってしまい、取り繕うためにドフトエフスキーやトルストイを一週間で読破する羽目に・・・

というのがあらすじ。

いくらなんでも幼稚園でドフトエフスキーって・・・・・・

無茶苦茶すぎて笑える。

《経過報告》

第七回【 『罪と罰』読了まで何時間かかるか実際に計ってみた。】
読了ページ数 1094ページ(総ページ数1293ページ)
経過時間 19時間39分04秒
現時点での読了予想時間 23時間13分32秒(現在の終了ページから計算した予想時間)

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今週はこれにて以上です。
更新は毎1週月曜日。
次回は5月2日。
読んで頂きありがとうございました。



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by mamesyakuhachi | 2016-04-25 00:01 | ドフトエフスキー | Comments(0)



コンサートのご案内を一件。

僕の尺八のふるさと、高知県で二公演行います。

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『尺八奏者 遠藤頌豆コンサート 音楽が与えてくれた世界』

【日程・会場】
6月18日(土) 10:00開場10:30開演
高知市木村会館(高知市旭町3-121)
6月19日(日) 18:00開場18:30 開演
高知県立県民文化ホール・グリーン(高知市本町4-3-30)
【プログラム(予定)】
都山流本曲「木枯」 春の海 尺八独奏曲「甲乙」 情熱大陸 童謡メドレー …他
(両日とも出演者及びプログラムは同じ)
【料金】両日とも 一般前売1.500円 学生前売(大学生以下)1.000円 当日券各500円up
【出演】遠藤頌豆(尺八) 賛助出演:池田智子(ピアノ)
【主催/問合せ】ムジカ♪フローラ(088-844-7646)
【チケット】
高新プレイガイド088-825-4335/高知大丸プレイガイド088-825-2191/高知県立県民文化ホール088-824-5321/美術館ミュージアムショップ088-866-8118/高知市文化プラザ・ミュージアムショップ088-883-5052/楽器堂OPUSCLUB088-802-2555/楽器堂OPUSイオンモール高知店088-826-7633/楽器堂OPUS本店1F管弦ピアノフロア088-824-1853
【後援】
高知県教育委員会 高知市教育委員会 公益財団法人都山流高知県支部 高知新聞社 RKC高知放送 KUTVテレビ高知 KSSさんさんテレビ 高知ケーブルテレビ エフエム高知 楽器堂

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【連載企画】第六回 『罪と罰』読了まで何時間かかるか実際に計ってみた。


先週の間に200ページほど読み、現在第二巻・第四部の終わりまで読みました。

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ところで、今回「罪と罰」を読んで意外だった事を一つ紹介します。

題して

時代と苦悩が生んだ「罪と罰」 世界的名著は大衆文学だった!?


です。

現代では難解な文学作品というイメージが強い「罪と罰」ですが、当時発表された場は「ロシア報知」という月刊誌、つまり市民にも読まれていた雑誌だったようです。(ちなみ連載小説だったようです)

そのあたりの事と、「罪と罰」が生まれた時代的背景を含め少し説明したいと思います。
(参考資料は今回読んでいる光文社古典新訳文庫版「罪と罰」第二巻。その巻末に収録されている「ドストエフスキーの生涯における『罪と罰』」という解説文です。)

まず、紹介したいのはこんな一文。

「世界文学史上に燦然たる光を放つこの小説の誕生のきっかけになったのは、ほかでもない、農奴解放後のロシア社会全体にうずまく混乱であり、私生活のさまざまな危機、そして何よりも、差し迫った破滅の予感だった・・・・・・。」

「罪と罰」の時代背景と切っても切れない関係にあるのが1861年にロシア皇帝アレクサンドル二世が発した農奴解放令
この発令によって農民は法的な自由を手に入れたものの、実際には土地が与えられなかったり、自営農民にもなる事もできず、都市に人口が流出する事態を招いていったようです。

とりわけ「罪と罰」の舞台となっているペテルブルグは人口が急激に増加し(1852年・約48万人→1873年・約84万人)、多くの人が職を得られず、酒におぼれ、犯罪都市へと変貌していきます。

そんな社会不安と重なるようにドフトエフスキーの境遇も破滅の色を帯びていきます。

肺結核を患う妻マリア。その看護に明け暮れてはいるが、妻への気持ちは既に冷めている。
そんな時に出会った20歳下の作家志望の女性アポリナーリヤ。彼女との享楽的な恋。
旅先のカジノでの散財。
兄ミハイルの発行する雑誌「時代」の発禁処分。


膨らみ続ける借金と好転しない生活。
社会もそれと呼応するように破滅への道を辿っていく・・・・・・。

終わりの見えないどん底の生活の中で、ドフトエフスキーは借金の代償として長編小説を雑誌に連載する事になります。

「ドストエフスキーはその壮絶な病巣を、自らのおかれた地獄と重ねあわせるようにえぐり出していくのである」

苦しみのなかで生まれた「罪と罰」。
連載が始まると多大な反響があったようです。

「この大作が連載開始されたのは、翌66年の『ロシア報知』1月号である。発表と同時に、たいへんな人気が巻き起こった。」

まさに時代と苦悩が生んだ名作。
そして、その作品は決して難解で抽象的な作品ではなく、民衆の気持ちに共感を与えるような大衆文学だったんじゃないかと読みながら考えています。

次週からは遂に最終巻の第三巻に突入。
どんな結末が待っているのか・・・・・・。

《経過報告》

第六回【 『罪と罰』読了まで何時間かかるか実際に計ってみた。】
読了ページ数 843ページ(総ページ数1293ページ)
経過時間 14時間08分57秒
現時点での読了予想時間 21時間42分08秒(現在の終了ページから計算した予想時間)

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今週はこれにて以上です。
更新は毎1週月曜日。
次回は4月25日。
読んで頂きありがとうございました。



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by mamesyakuhachi | 2016-04-18 00:01 | ドフトエフスキー | Comments(0)



お知らせを二件。

【1件目】

フェイスブック上では既にお知らせしましたが、このブログでも改めてお知らせします。

このたびブックレビューサイト「ホンシェルジュ」からご依頼を受け、記事の執筆をしました。
先週半ばから公開になってます。

http://honcierge.jp/articles/shelf_story/277

「尺八奏者・遠藤頌豆が選ぶ日本伝統文化を楽しんで学べる入門書」と題して三冊ほど紹介しています。
頑張って書いてみましたので是非読んでください。

【2件目】

ホームページのURLが新しくなりました。
http://shoto-e.com
中身は以前と変わりありません。

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【連載企画】第五回 『罪と罰』読了まで何時間かかるか実際に計ってみた。

先週の間に約400ページほど読み、現在627ページ目まで読了しています。

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巻数でいうと第二巻。その真ん中ぐらいまでです。

以前挑戦した際はここらへんで挫折したんですよね。

その原因はなんといっても、登場人物。

ドゥーニャにソーニャにナスターシャ・・・・・・
ゾシーモフにザメートフ、マルメラードフ・・・・・・
なんだか似ている名前で憶えずらい。

しかもドゥーニャひとりをとっても呼び方は文脈上でアヴドーチヤと呼ばれたりドゥーニャになったり・・・。
んで本名はアヴドーチヤ・ロマーノヴナ・ラスコーリニコワ・・・

前回はこれに挫折したのですが、今回は読書ノートが大活躍中。

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登場人物も出来る限り、想像しやすいようにイラスト化。


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これによって、ぐんぐん読めます。

しかも、単に読めるだけじゃなくて「罪と罰」に感情移入しながら読み続けられます。


ちなみに現在読んでいる部分は予審判事ポルフィーリーと主人公ラスコーリニコフの心理戦の場面。

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ドキドキもんです。そして空気読まないラズミーヒンも大活躍中。

続きが気になります。

《経過報告》

第五回【 『罪と罰』読了まで何時間かかるか実際に計ってみた。】
読了ページ数 627ページ(総ページ数1293ページ)
経過時間 10時間27分17秒
現時点での読了予想時間 21時間33分35秒(現在の終了ページから計算した予想時間)

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今週はこれにて以上です。
更新は毎週月曜日。
次回は4月18日。
読んで頂きありがとうございました。



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by mamesyakuhachi | 2016-04-11 00:01 | ドフトエフスキー | Comments(0)



【連載企画】 『罪と罰』読了まで何時間かかるか実際に計ってみた。 

の第四回目です。

今週は第一巻206ページまで読みました。
ちょうど第一部の終わりまでです。
(経過時間はこの記事の最後に掲載)

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3/27~4/3まで読んだところで最も大きな出来事というと、
「主人公ラスコーリニコフが金貸し老婆アリョーナと同居人リザヴェーダを殺害」
になると思います。

「罪と罰」前半のおそらくクライマックスです。

ところで、そもそもなんでラスコーリニコフが殺人を犯さなければならなかったのか、という部分が気になるのですが、それには「金に困ったから」というのと「アリョーナを殺せば沢山の救える命がある」という二点みたいです。(注1)

それと殺人を実行に移す前に「偶然」が3つ重なっていくことが後押しする要因としてあるみたいです。

その偶然というのを遠藤のイラストで紹介してみましょう。(相変わらず絵心ナシ・・・)

1、アリョーナに初めて会った日に偶然噂話を聞いてしまう。(第一巻、153~160ページ)

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ラスコーリニコフがアリョーナに初めて会った日(本文によると「その年のまだ冬のうち」なので、たぶん半年くらい前)に、安食堂で二人の若い男(学生と士官)がアリョーナの噂話をしているのを耳にします。

アリョーナがいかにケチで因業かを噂し、学生は「あの、鬼ばあさんなら、たとえ殺して金を奪ったとしてもだ、いいか、良心の呵責なんていっさい感じないね」(第一巻、157ページ)と言い、さらに「たったひとつの命とひきかえに、何千という命を腐敗や崩壊から救えるんだぜ。」(第一巻、158ページ)とまで言い切ります。

ラスコーリニコフはその会話を聞きながら
「よりによっていま、自分の頭にそれとそっくり同じ考えが芽生えた矢先、なぜ、そんなやりとりを、そんな考えを耳にはさむはめになったのか?(中略)彼には、この偶然の一致がいつもふしぎに思われてならなかった。」
(第一巻、160ページ)

これが偶然の1つ目。

次の2つ目は、

2、ラスコーリニコフ、センナヤ広場で偶然情報を得る(第一巻、150~151ページ)

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ラスコーリニコフは殺人決行の前日、ほうぼう歩き回って疲れ切り、帰宅を急いでいたにも関わらず、なぜか無意識的に回り道をしてセンナヤ広場を通りかかります。
そしてさらにたまたま、そこで金貸し老婆アリョーナの同居人リザヴェーダが翌日家を留守にする事を聞いてしまいます。
「自分が殺害をたくらむこれこれの老女がたったひとりで家にいることを、決行の前日、何ひとつ危険な問いや探りを入れたりすることなく、これ以上確実、かつ最小のリスクでもって突き止めることは困難だったろう。」
(第一巻、151ページ)

これが、偶然の2つ目。


3、凶器の斧を偶然入手

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当初自宅の台所に置いてある斧を凶器に使おうと考えていたラスコーリニコフなんですが、運悪くその日に限って女中ナスターシヤが台所で仕事中。
あーなんてこったと思って、フラッと外に出て何気なく庭小屋を見ると、鍵があいてる。
しかも中を覗いたら庭番は留守で、しかもちょうどよく斧があり、誰にも見つからずに凶器を得ることに成功します。
「この偶然に、ひどく勇気づけられた。」(第一巻、173ページ)


という風に偶然が重なっていくんですね。
殺人を犯す前という不安定な心理状態のラスコーリニコフにとって偶然が重なっていく事は、殺人を後押しする要因になっていると思います。
本文でも
「《こいつは理性じゃない、悪魔のしわざだ!》奇妙な薄笑いを浮かべながら思った。」(第一巻、173ページ)
と書かれています。

この後、ラスコーリニコフはアリョーナのアパートへ行き、殺人を実行。
殺人後のアパートでの逃走劇と心理戦はドキドキしながら読める部分になってます。
その話も書きたい所ですが、既にここまでで大分長文になったので、省略。

・・・・・・って第一部を読了し思ったことが。

「罪と罰」って有名な作品ですけど、一般的に知られているあらすじって「男が金貸し老婆を殺害して苦悩する話」とかだと思います。
今、ちょうど第一部を読了して、老婆は殺されてしまったので、あとの2部~6部&エピローグまでは「苦悩する話」が続くことが予想されます。

難しい話になっていく予感・・・読み切れるか不安です。

(注1)殺人の動機については読了した後に、別な理由が主であることが判明。早合点でした。(2016年5月2日記)

《経過報告》

第四回【 『罪と罰』読了まで何時間かかるか実際に計ってみた。】
読了ページ数 206ページ(総ページ数1293ページ)
経過時間 03時間05分18秒
現時点での読了予想時間 19時間23分04秒(現在の終了ページから計算した予想時間)

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今週はこれにて以上です。
更新は毎週月曜日。
次回は4月11日。
読んで頂きありがとうございました。


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by mamesyakuhachi | 2016-04-04 00:01 | ドフトエフスキー | Comments(0)



先週日曜日は「不忍ブックストリート 第18回一箱古本市」開催前の助っ人集会に参加してきました。

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「不忍ブックストリート一箱古本市」は2005年から開催されている古書イベントです。
開催場所は東京都台東区から文京区にまたがる谷中・根津・千駄木を中心としたエリア(通称:谷根千)です。

このイベントの特長は一般の方も気兼ねなく古本の一日店主として出店できるところ。

今年の第18回一箱古本市は5月3日(火・祝)11時~16時(雨天決行)に開催予定です。

僕は一日店主ではなく(既に店主応募が定員に達していたため)、助っ人スタッフとして参加予定です。


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さてさて、連載企画「 『罪と罰』読了まで何時間かかるか実際に計ってみた。」の第三回目です。

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今現在、第一巻の152ページまで読んでいます。(現在の経過時間はこの記事の一番下に掲載)
付箋も少しずつ増えていってます。

3/20~27の間に読んだところをおおっざぱに説明すると

1、主人公ラスコーリニコフ、母の手紙に激怒

2、部屋にこもっているのが嫌になって出掛ける

3、K並木通りで女と男と巡査に出会う

4、その後ウォッカ飲んで眠くなり道外れの草地で爆睡

5、馬が目の前で痛めつけられている、という内容の変な夢を見る

6、目覚めた後センナヤ広場に移動。そこで耳より情報ゲット ←いまここ

という感じです。
未読の方にとっては何のことやら分からないとは思いますが・・・。

突然ですが、上記の1~6の中で一番面白かったエピソードを。

題して


「つーか何しに来たんだっけ?」気分屋ラスコーリニコフ

です。

「罪と罰」の主人公ラスコーリニコフはけっこう気分屋で落ち着きがありません。
そんな性格が分かるエピソードを一つ。

上記「3、K並木通りで女と男と巡査に出会う」の部分。
ラスコーリニコフはK並木通りのベンチの前で泥酔した若い女に出会います。

ふらふらした足取りの女、ベンチの前に辿りつくと崩れ落ちてしまいます。
どうしたものかとラスコーリニコフが思案していると、何やら視線を感じる・・・。
ふと周囲を見ると30歳ぐらいの男がこちらを見ている。

ああ、あの男、この女をかどわかそうとしてるのか・・・

するとラスコーリニコフはこんな風に思います。


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その後、たまたま通りかかった巡査。
ラスコーリニコフは事情を説明し、女の保護を要請します。

しかし、次の場面、巡査を見届ける場面でラスコーリニコフの気分が変わり、こんな事を思います。

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そして巡査に「(女を)ほっといたらどうです!」とか言い出すラスコーリニコフ。
(第一巻、122ページ、(女を)は遠藤挿入)

当然困惑する巡査。

しかしながら女が歩き始めてどこかに行こうとしたので、巡査は仕方なく後を追います。

やがて男もいなくなり、独りになったところで、また気分が変わり、

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とか考え出すラスコーリニコフ。

あげく

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うーん、気分屋ラスコです。

《経過報告》

第三回【 『罪と罰』読了まで何時間かかるか実際に計ってみた。】
読了ページ数 152ページ(総ページ数1293ページ)
経過時間 02時間10分54秒
現時点での読了予想時間 18時間33分31秒(現在の終了ページから計算した予想時間)

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今週はこれにて以上です。
更新は毎週月曜日。
次回は4月4日。
読んで頂きありがとうございました。



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by mamesyakuhachi | 2016-03-28 00:01 | ドフトエフスキー | Comments(0)


先週土曜日は練馬区立春日町図書館にてコンサートに出演しました。
このコンサートは年四回のシリーズコンサートになっていて、僕はプロデューサーとして企画段階から関わっています。

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今回のテーマは「音楽トリビア 図書館でふれる和洋の音楽史」でした。
出演は僕がリーダーをつとめる「やわ風」という和洋アンサンブルユニット。
(ソプラノ・後藤真美、箏・渡部祐子、ピアノ・木下愛子)

時代を彩った古典の名曲中心のプログラム、そして、MCではこんなトリビアを紹介しました。

バッハは50人以上いた・・・?
敵か味方か・・・モーツァルトとサリエリ
ギネス認定、世界一××な曲!
検校は大名並み!
メンバーによる耳コピーコーナー ・・・などなど

盛りだくさんの内容でお客様にも楽しんで頂けた様です。
ご来場いただいたお客様、そして図書館の方々、誠にありがとうございました。

------------------

さてさて、連載企画「 『罪と罰』読了まで何時間かかるか実際に計ってみた。」の第二回目です。

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まぁ先週はなんせ1ページも読んでないので、この二回目からいよいよ本文に挑戦です。

書き出しを紹介します。

「七月の初め、異常に暑いさかりの夕方近く、ひとりの青年が、S横町にまた借りしている小さな部屋から通りに出ると(以下略)」(9ページ)

なるほど、夏なんですね。ロシアって寒いイメージしかないのですが、七月は暑いようです。

ちなみに、この「青年」っていうのが『罪と罰』の主人公ラスコーリニコフです。
イメージしやすいように絵を書きました。(絵心は・・・ありませんので参考程度に・・・)

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その後の描写によると、背は高くすらっとしていて、イケメンとのこと。身分は一応大学生(けど学校行ってない)。
貧乏暮らしで帽子はボロボロ。

それで、金貸しの老婆ことアリョーナの所に金策に行くというのが、最初の流れ。

ちなみにアリョーナはこちら。(絵心は・・・以下略)
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ちなみに、今週どのくらい読んだのかと言うと、第一巻の87ページまでです。

でも、この87ページまでのところで、かなり笑える部分があったので紹介します。

題して「マルメラードフはドMラードフ」

アリョーナから金を借りたあと、安酒場を訪れたラスコーリニコフ。
そこでマルメラードフという失業中の元役人に出会います。

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これがマルメラードフ。
酔っぱらってラスコーリニコフにからみ酒をしてきます。
酒を飲む理由を
「わたしがこの小びんの底に求めてきたのは、悲しみなんだぞ(中略)悲しみと涙なんだぞ。それを味わったんだ」(57~58ページ)
と語るマルメラードフ。でも娘の稼ぎで酒飲んでるんですけどね・・・。
ダメダメなマルメラードフです。

そして泥酔したマルメラードフを支えて、家まで連れていくラスコーリニコフ。
そしてマルメラードフ宅には、妻のカテリーナが・・・。

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これがカテリーナ。
30歳ぐらいでの模様で、目はギラギラ。そして結核を患っています。
旦那の醜態に当然カンカン。

「『お金はいったいどこなの?』彼女はわめき立てた。『ああ、神さま、ほんとうにぜんぶ酒代にしちまった!(以下略)』」(65ページ)

そして、

「夫の髪の毛をつかむと、部屋のなかに引きずりこんだ。」(65ページ)

そこでマルメラードフのドM名言。

「これも、わたしにゃ、快感なんです!(中略)か、い、か、ん、なんですって」(65ページ)

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か、い、か、ん 
って、薬師丸ひろ子か!(・・・古い例えで恐縮です)

いや、ここは笑える。

マルメラードフ改めドMラードフです。

続きが気になる・・・。

といわけで来週へ続きます。

《経過報告》

第二回【 『罪と罰』読了まで何時間かかるか実際に計ってみた。】
読了ページ数 87ページ(総ページ数1293ページ)
経過時間 00時間47分10秒
現時点での読了予想時間 11時間38分31秒(現在の終了ページから計算した予想時間)

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今週はこれにて以上です。
更新は毎週月曜日。
次回は3月28日。
読んで頂きありがとうございました。


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by mamesyakuhachi | 2016-03-21 00:01 | ドフトエフスキー | Comments(1)


「読書は本を読む前から始まっている」

みたいな事を誰かが言ってて、その通りだと思った事があります。

ある本の存在を知り、その本について思いを巡らせ始めた時から読書は始まっている・・・うーん、ロマンチック。

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さて、ところで今週から連載企画開始です。(企画の経緯については先週の記事をどうぞ)

題して

【 『罪と罰』読了まで何時間かかるか実際に計ってみた。】 

です。

名作中の名作と知られる『罪と罰』。
長編で読むのが大変そうなイメージのこの本を遠藤頌豆が実際に読んでみて、読了まで何時間何分何秒かかるかを計ってみよう、というのが企画の主旨です。

まずは本のデータから。
今回は光文社古典新訳文庫版(全3巻)で挑戦します。

【ブックデータ】
《書名》 罪と罰 (光文社古典新訳文庫・全三巻)
《著者》 フョードル・ミハイロヴィッチ・ドフトエフスキー
《訳者》 亀山郁夫
《出版社》 光文社

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そしてページ数ですが、(本文のみ、解説等は含めません)

第一巻 第一部200ページ 第二部250ページ
第二巻 第三部199ページ 第四部194ページ
第三巻 第五部186ページ 第六部227ページ エピローグ37ページ

総ページ数1293ページです。(ちなみに厚さは5.5cmくらいでした)

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よし、読むぞ!

・・・

・・・

その前に!

・・・登場人物などをメモするための読書ノートを買いに行きました。

無印良品で「再生紙文庫本ノート・薄型」というノートを購入。

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よし、これでメモを取りながら読むぞ!

・・・

・・・

その前に!

・・・タイトルなどをノートにデコレーションしてみたくなりました。
このブログで先月29日の記事で挑戦した消しゴムハンコの技術を利用して、

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消しゴムハンコを作りました。
そして押しました。

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あら、素敵。(ついでにブログのロゴも)

よし、読むぞ!

・・・

・・・

でも、その前に!

・・・もうちょっとノートにデコレーションしてみたい。
マスキングテープやらシールを駆使して・・・

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あら、ますます素敵。

よし読むぞ!

・・・

・・・

来週から!

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《経過報告》

第一回【 『罪と罰』読了まで何時間かかるか実際に計ってみた。】
読了ページ数 0ページ(総ページ数1293ページ)
経過時間 00時間00分00秒

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今週はこれにて以上です。
更新は毎週月曜日。
次回は3月21日。
読んで頂きありがとうございました。


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by mamesyakuhachi | 2016-03-14 00:01 | ドフトエフスキー | Comments(0)