『必笑小咄(こばなし)のテクニック』米原万里/著(集英社新書)

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人に話したくなるような、ちょっと笑える話。
会話のアクセントに使える機転のきいた話。

そんなジョークや笑い話を沢山あつめ、紹介と分析をした本書。

実際の小咄が沢山紹介されているので、それを読むだけも楽しい。

例えば、

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地獄の悪魔代表チームが天国の天使代表チームにサッカーの試合を申し込んだところ、天使側は快諾した。
「ああ、いいですよ。でも、勝ちはこちらがいただきですね。だって、いいサッカー選手、ほぼ全員、こちらの住人になってますもん」
「そりゃそうかもしれんが、やはり勝ちはこちらがいただきだね」と悪魔側。
「何しろ、審判はどいつもこいつも、こちら側の住民になったからね」
(134ページ)
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もう一つ。

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注文してから料理がなかなか来ないレストランでわが友人の作家はこう言った。
「すみませんが、わたしがメンチカツを注文したウェイトレスさんは、ひょっとして退職されたんじゃないですか」
(115ページ)
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さらに、もう一つ。

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真夜中、明らかに酔っ払って足取りおぼつかない男を巡査が呼び止める。
「ちょっと、お父さん、これからどこまで?」
「やあ、お勤めご苦労様です、お巡りさん。自分は酒の害毒に関する講義を聴きにいくところであります」
「こんな真夜中、誰が講義をすると言うの!?」
「女房に決まってるじゃないですか」
(146ページ)
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読みながらちょっとニヤニヤです。
本書の良いところは単なるジョーク集ではなく、ジョークの分析と各章ごとにジョーク作りの練習問題があるところです。

本書に載っている練習問題から一つ皆さんにも解いてもらいましょう。

次の問題文の情報提供の順序(話の順序)を入れ替えることで笑い話にしてみてください。

まずは例題。

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(問題文)
劇評家が演出家に嫌みを言う。
「昨晩は君が演出した舞台を見たけれど、退屈で居眠りしちまったよ。おかげで夜は一睡もできなかった」


(回答例)
劇評家が演出家に。
「昨晩は君の演出した舞台を見たせいで、夜は一睡もできなかったよ」
「うれしいこと言ってくれるね。シニックな君の心をそこまで揺さぶったとはねえ」
「いやあ、単に劇場でぐっすり眠れたおかげなんだけどね」

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と、こんな感じです。(ちなみに回答はあくまで一例)

では問題。

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(問題文)
当館の訪問者数はあまりにも少ない。世界的にも希有な歴史的遺構や遺物を数多く展示しているというのにもったいないことです。
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それでは回答例・・・。

・・・

・・・

・・・

回答例は・・・本書を手に入れて、お読み下さい。

・・・というのは、ちょっと不親切ですね。

回答例は来週月曜日に更新する本ブログで紹介します。

なので、来週も読んで下さいね。
今週はこれにて以上です。

読んで頂きありがとうございました。


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by mamesyakuhachi | 2015-11-16 00:01 | 米原万里 | Comments(0)