昨日は茨城県守谷市で本番。

共演者との一枚。

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…って後ろに写ってるのは守谷市のゆるキャラ「守犬(もりけん)」です。

守谷市文化協会主催の演奏会でした。
芸大の後輩で同じ門下の樋口景山さんの大学院修了記念演奏、そして同じく芸大の後輩にあたる中島裕康さんのコンクール第一位記念の披露演奏もありました。

お二人とも20代の若い演奏家です。
益々の活躍を心より祈っています。


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島本理生「真綿荘の住人たち」(文春文庫)

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何気なく「すいません」と言ってしまう事があります。
別に謝る場面でもないのに条件反射的に。

そういう無意識の言葉に自分の性格がでたりします。

一方では人当りが柔らかく物静かな面もあるため、その事が仇になり、つけ込まれてしまうような事もあります。
そんな経験から、他人に強く言えない優しげな人をみると、
「人柄は美点だけど、たまには主張した方がいいのに。」
と、自分の事は棚にあげて思ったりもします。

でも親しければともかく、知り合い程度であれば、そんな事を当人に向かって言ったりは出来ないです。

そういう言葉に出せない事柄は人間関係の中でおぼろげな共通認識とか距離感になって現れたりします。
簡単に言ったら「空気を読む」という事につながります。
そんな不確かなものたちを、この小説では文章で表現していきます。

小説の舞台は東京、江古田。
学生街であるこの街は何かになろうとしてもなりきれないモヤモヤしたエネルギーが漂って浮かんでいます。

そんな街にあるアパート、真綿荘。
そこに住む人達の仲間意識やすれ違い。

三浦しをんさんが評した通り「さりげない共感と反感に満ちている」空間でした。

大人になろうとしながらもなりきれない大学生の大和くんや鯨ちゃん。
社会的、年齢的には大人であるはずの千鶴さんや椿さん。

冒頭は青春ドタバタコメディの様に始まりますが、ページが進むうちに絡み合っていく微妙な心の動き、それに呼応するような雰囲気で読ませる文章と非説明的な会話にクラクラしました。

著者の別の作品を読んでみたくなるし、自分の住んでいる江古田が舞台であるという意味でも特別な一冊でした。

今日はこれにて以上です。
毎週月曜日に更新。次回は12/29で今年最後の更新です。
「今年読んで一番印象に残った本」を紹介したいと思っています。

読んで頂きありがとうございました。

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by mamesyakuhachi | 2014-12-22 02:00 | 島本理生 | Comments(0)