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「あやつられ文楽鑑賞」三浦しをん(ポプラ社)

やばい。
文楽面白い。

文楽って人形浄瑠璃とも言われる伝統芸能ですが、尺八奏者である身ながら今までよく知りませんでした。

三浦しをんのこの本はとにかく文楽への愛と熱がこめられた一冊。でも

「『伝統芸能なんだけど、すごくとっつきやすいの』なんてことは言わない。」

という言葉を敢えて冒頭にもってくる著者の作家魂。

尺八もそうですけど、伝統文化って分かりにくいし敷居も高い。

理解するためには鑑賞者の勉強や人生経験が必要な場合だってあると思います。

でも魅力を知ってしまたら、もう見ずにはいられない。

なぜなら、文楽に描かれるのは、どうしようもないダメ人間だったり、情に流されやすい人間だったり、とにかく人間くさいひと達ばかり。

まるで自分みたいですよ。

…というわけで。

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東京の国立劇場で現在開催中(といっても本日最終日)の文楽公演のチケットをいてもたってもいられずゲット。

今日の夜、最終日の最終公演「冥途の飛脚」を見に行きます。

それならば、

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「近松名作集」富岡多恵子(講談社)

図書館で借りて事前に読みました。はい、勉強です。

勉強は苦手…ところが読んでみたら、あら面白い。

「冥途の飛脚」の主人公・忠兵衛。これまた感情に流されやすい人間。
どうして友情や愛情が分からずに、見栄や感情で突っ走ってしまうんだー忠兵衛よ、と読みながらヤキモキ。

自分がダメ人間だからこそ、忠兵衛の突っ走り加減にも共感ができるというもの。

今日の公演が楽しみで仕方ありません。





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by mamesyakuhachi | 2017-02-20 00:01 | 三浦しをん | Comments(0)

今年も師走です。

冬になると食べたくなるのは鍋。
湯豆腐でもつまみながら、お猪口で熱燗を飲みつつ本を読みたいです。
・・・想像するだけで顔がほころびます。

ところで最近はスティーブ・ライヒという作曲家の曲を自宅でよく聴いてます。
以前友達から「きっと好きだと思う」と言われた作曲家です。
ちなみにこんなのです。⇒Octet(Eight Lines)
ジャンル分けすればミニマルミュージックという音楽です。
一見無機質で、際限ない繰り返しの音楽。
そこから徐々に浮かんでくる音の繋がり。無機質でも僕には体温を感じます。

三浦しをん「本屋さんで待ちあわせ」(大和書房)
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小説「舟を編む」等で有名な作家、三浦しをんさんによる書評集です。
本(文学も漫画も)好きの三浦さん。本を愛する気持ちに溢れた書評集です。
三浦さんの好きな本だけを集めたという点で好感の持てる本です。

そして三浦さんが第一線で活躍されている作家だけあって、本を紹介する時の言葉の選び方が素敵でした。

少し引用します。
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島本理生「真綿荘の住人たち」(文藝春秋)では
『笑いと、些細なすれちがいと、さりげない共感と反感が空間を満たしている。』

“さりげない共感と反感”ってどういうものでしょう。
そして、それをどういう風に表現しているのか興味が湧いてきます。
作品に流れているであろう登場人物の絶妙な距離感を予想させてくれます。

鬼海弘雄「東京夢譚」(草思社)では
『憑かれたように川面に見入らずにはいられない男性たちの、憔悴と呑気さと不穏とを、私は愛する』

漢字が多用されていて“呑気”もなんだか呑気じゃないです。
“憔悴”“呑気”“不穏”という正も負も混在した複雑さを“愛する”三浦さんの姿勢。
人間愛の予感がします。
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読了したら、気になった本だらけでした。

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年末は炬燵で一人酒しつつ読書にいそしみたいです。

読みたい本が多くてどれから読むか迷いますが・・・

今日はこれにて以上です。

毎週月曜日に更新。次回は12月15日です。

読んで頂きありがとうございました。

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by mamesyakuhachi | 2014-12-08 02:00 | 三浦しをん | Comments(0)