カテゴリ:武者小路実篤( 1 )

今月20日の僕の所属するユニット「やわ風」ファーストコンサートが迫ってきました。

新曲が多いのでリハーサルも自己練習も結構大変です。

でも、何もないところから自分たちで積み上げる事は凄く意義があって、苦しいけど楽しいです。

おかげ様で満席となり、あとは気合い入れて演奏するだけです。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


武者小路実篤「友情」(新潮文庫)

b0145160_14332989.png

100ページくらいの短い作品です。
電車移動中にちょっと読もうと思って広げたら、止まらない止まらない。

トータル4時間くらいで読了しました。

内容はごく簡単にいえば「恋愛をとるか友情をとるか」という話です。

野島の気持ちも、大宮の気持ちも分かる。
なんか純粋で甘酸っぱい作品でした。

好きな人の些細な言動に一喜一憂する野島。
良い事があればウキウキ。嫌な事があれば生きる価値なんかないと絶望・・・。
分かりやすい振れ幅に思わず苦笑いです。

野島も大宮も真っ直ぐでとても仲良しです。互いを親友と思い、尊敬しあってます。
恋愛と友情の狭間で自分と他者に対し誠実でいようとする二人の姿は、そのギリギリ感も相まって印象的なシーンの連続です。


野島の最後の言葉に彼の真面目で純粋な一面が表現されています。

「僕は一人で耐える。そしてその淋しさから何かを生む。
(中略)いつか山の上で君達と握手する時があるかも知れない。
しかしそれまでは君よ、二人は別々の道を歩こう。」


あー、ピュアボーイな野島です。
叶わなかった思いの大きさゆえか、その反動で言わせた熱っぽい言葉という一面もあります。
でも、その言葉には野島らしさというか、彼の誠実さや親友の大宮へ込めた思いがあって、僕は嫌いじゃないです。

この小説は大正8年(1919年)の作品です。
読みやすく現代においても広く共感され得る作品だと思います。
青春真っ只中の中高生も、かつて青春時代を過ごした人も楽しめる作品です。


-----------------------------------


ところで先日、ヘルマンヘッセ/著、松永美穂/訳「車輪の下で」(光文社新訳文庫)を読みました。

b0145160_14373912.jpg

題名に「あれっ!?」と感じた方もいるかもしれませんね。
一般的に知られている題名は「車輪の下」です。「で」が付かないのが一般的だと思います。

でも、この「で」に翻訳者のこだわりがあるそうです。
(運命の車輪の下で悶え苦しむ主人公の闘いぶりを現在進行形で伝えたい、という思いからだそうです)

光文社新訳文庫は海外古典文学を新たな翻訳で描き出し、意欲的な作品が多いです。
そして古典に付き物の注釈、その位置も良いです。
(注釈って巻末にまとまってる事が多いんですが、光文社版は同じページのすぐ脇に付いていて分かりやすいです。)

ちなみにサンテグジュペリの名作「星の王子さま」は光文社新訳文庫版では、
題名が「ちいさな王子」(野崎歓/訳)です。

b0145160_14332260.png


この光文社新訳文庫すごく興味あるので色々読んでみたいです。
海外文学にハードルを感じる僕の入門図書になりそうです。

面白そうな作品が沢山あるので良ければ皆さんも光文社のホームページをチェックしてみてください。

今日はこれにて以上です。

毎週月曜日に更新。次回は7月21日です。

読んで頂きありがとうございました。
[PR]
by mamesyakuhachi | 2014-07-14 10:28 | 武者小路実篤 | Comments(0)