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『Sunny』松本大洋/著

あけましておめでとうございます。

今日の音楽はスピッツ「夜を駆ける」です。


年末は紅白も、ゆく年くる年も見ずに寝てました。

餅好きなんですが、今年はまだ殆ど食べてません。

今年は初詣をしたぐらいであまり正月らしいことはしてないです。

新春のお仕事で「春の海」を吹いたぐらいでしょうか。

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新年最初の本の紹介です。

年末にEGO-WRAPPIN'つながりで知り合った方から教えてもらった漫画です。

松本大洋「Sunny」(小学館 IKKI COMIX)

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児童養護施設「星の子学園」を舞台にした漫画です。

子供達の気持ちを丁寧に描写しています。

この作品の登場人物で僕が一番好きなのは第一話で施設にやってくる静(せい)です。

静はすぐに親が迎えに来てくれるだろうと考えていますが、そんな静に同じ施設に預けられている春男は「お前捨てらんたんやぞ」と言います。

寡黙な静は厳しい現実を受け入れながらも、やはり心のどこかで迎えに来てくれることを願っています。そして辛らつな言葉を言った春男も、同じように親が迎えに来てくれることを心の中で祈っています。「お前捨てられたんやぞ」と静に言う春男も、同じく行き場のない気持ちを抱えています。

二巻で新しく施設にやってくる男の子、透君。静は透と仲良くなります。
静は透も自分と同じように捨てられて、親は迎えに来ないだろうと思っています。
そこから来る仲間意識、同情心から静は透の世話を焼きます。
しかしながら、あっけなく透の親は向えに来ます。

透の幸せを考えれば一番良いことですが、でも静は素直に喜べない部分も感じています。

静の複雑な心境は、作品の中で言葉で語られたりしませんが、その代わりに静の表情や、最後のページで石段に腰掛けている佇まいから感じることができます。

この漫画の良いところは、子供達の自由な発想や想像が、子供達自身の傷を癒し、そして沢山の世界を自由に行き来しているところです。

施設の庭の片隅に もう動かない日産Sunny1200が置かれています。
その中は大人の入れない子供たちだけの空間です。

子供達は動かない車の中で自由なイメージの世界を駆けて行きます。



今日はこの辺で以上です。

更新は毎週月曜日。次回は1月13日です。

読んで頂きありがとうございました。
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by mamesyakuhachi | 2014-01-06 13:11 | 松本大洋 | Comments(0)