人気ブログランキング | 話題のタグを見る

『イラストで読むルネサンスの巨匠たち』杉全美帆子 『ワセダ三畳青春記』高野秀行


今週は二冊紹介します。

どちらも人との繋がりの中で出会った本です。


『イラストで読むルネサンスの巨匠たち』杉全美帆子/著(河出書房新社)

『イラストで読むルネサンスの巨匠たち』杉全美帆子 『ワセダ三畳青春記』高野秀行_b0145160_2142339.jpg


お世話になっているお琴の先生の息子さんからお借りしている本です。

その息子さんは現役美大生なので、絵画についての知識がとても豊富。

僕の方から「絵画入門として読みやすい本はないですか?」と伺うと、なんとその場で二冊ほど貸して下さいました。

そのうちの一冊がこちらの『イラストで読むルネサンスの巨匠たち』。
タイトルの通りイラストが豊富で、しかもオールカラー。
漫画仕立てで巨匠たちの足跡をたどることができます。

ルネサンスといえば、遠近法の発展や、解剖学的な見地からのリアリズムの追及・・・
という事が言われるようですが、こういった事を文章だけで言われても、読みこなすのは大変です。
なので、イラスト付きはとても助かります。

この本では、ほのぼのとした漫画でルネサンスを噛み砕いて紹介をしてくれています。
そして、巨匠のエピソードも豊富。
「ミケランジェロはダヴィンチの事が嫌いだった」
「フィリッポ・リッピは女好きで女性を描くのが得意」
などなど。巨匠の人間性を覗けるのも本書の魅力です。

お借りしているもう一冊『ペンブックス1 ダ・ヴィンチ全作品・全解剖。』池上英洋/監修(阪急コミュニケーションズ)も半分くらい読み進めています。

「ダヴィンチやらルネサンスやら、すごいすごいって人は言うけど、いまいち良く分からん!」という方(それは僕です)にオススメです。



『ワセダ三畳青春記』高野秀行/著 (集英社文庫)

『イラストで読むルネサンスの巨匠たち』杉全美帆子 『ワセダ三畳青春記』高野秀行_b0145160_2133228.jpg


高野秀行さんという作家はそれまで一冊も読んだ事がなかったのですが、読書会で知り合った方からすすめて頂き読了しました。
そもそも、この本を知ったきっかけは今月頭に参加した読書会(池袋天狼院書店でのファナティック読書会)での事でした。

読書会で高野さんの本を情熱的に紹介されている方がいて、興味を抱きました。
その場で僕から「高野さんの本で最初に読んで欲しい本を教えて下さい。」と伺ったところ、

『うーん、とても迷いますねぇ。「ワセダ三畳青春記」かなぁ。ああ、でも「アヘン王国潜入記」もいいし。いや・・・、あっ、そうだ「幻獣ムベンベを追え」も非常に素晴らしいんですよねぇ。決めかねるなぁ・・・・・。』

そのお言葉を聞いた瞬間に「ああこの方の熱量、ハンパじゃない」と思いました。
(ちなみに高野さんの本のタイトルが個性的なのは、高野さんは辺境ライターという肩書で世界各地の誰も行かないような場所を旅してルポをまとめているからです。)

というわけで教えて頂いた中から『ワセダ三畳青春記』を読了。

舞台は著者が20代を過ごした早稲田にある野々村荘という風呂無しアパート。そこで繰り広げられる笑いと涙のエピソード集をまとめた本になっています。

守銭奴というあだ名のドケチな住人、司法試験合格を目指して10年以上浪人し続けるケンゾウさん、溜まり場目的で集まってくる早稲田の後輩たち。
個性的な住人や学生たちのエピソードも笑えるのですが、泣けるのは大家のおばちゃんのエピソードです。(ピンポン大会のエピソードなど感動的です。詳しくは是非実際に読んで欲しいです。)

読了後は二冊目『アヘン王国潜入記』を図書館で予約。

未知の作家との出会い、紹介して頂いた方に感謝です。

--------------

今週はこれにて以上です。
更新は毎週月曜日。
次回は2月22日です。
読んで頂きありがとうございました。

by mamesyakuhachi | 2016-02-15 00:01 | 複数著者