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『林修の「今読みたい」日本文学講座』林修/著

フェイスブック始めました。

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今週の本です。

林修『林修の「今読みたい」日本文学講座』(宝島社)

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「今でしょ!」で有名な林先生の著書です。
明治~昭和初期の日本文学の名作を何作か林先生が選び、その作品について解説をしていくスタイルの本です。

紹介されている作品は、夏目漱石や芥川龍之介、太宰治などの日本近代文学の文豪たちの作品。
一言に日本文学といっても様々な書き方やアプローチがあることを改めて知ることができます。

芥川龍之介「蜜柑」にはモノトーンの印象から移り変わる夕暮れの美しさがあり、梶井基次郎「檸檬」には筆者独自の世界観と独創性があり、横光利一「機械」では句読点を抑えた無機質な文章で読み手を惹きつけ、中島敦「悟浄歎異」には沙悟浄の苦しさが著者中島敦の懊悩と重なります。

こういう沢山の様々な作品を一度に読む事は自分にとってすごく意味のある事でした。
なぜかというと、それは多様性を知り、興味を持つことができるからです。
様々な文体やアプローチ方法を知り、それぞれの魅力に触れるたびに、本の世界の自由さと懐の広さを改めて感じます。

そして多様性を認める事は「それぞれの作品にそれぞれ違った魅力がある。だからこそ、それぞれで良い」という個々の違いを認める考え方に繋がっていきます。
とかく他人と比較しがちな僕にとって、多様性を認める捉え方は大切にしたい考え方です。


本書の前書きに印象的な言葉を見つけました。

『全部をわかろうとする必要はありません。むしろわからないことを楽しんでください。』

なるほどそうか。
そう考える事ができれば、どんな本でも楽しむ事ができるし、読書に限らず視野は広がるはずだと感じました。

本書は日本近代文学の入門書としても適しています。
僕はまだまだ日本近代文学には疎いので、これから沢山読んでみたいと感じました。

今週はこれにて以上です。
このブログは毎週月曜日に更新。
次回は4月27日です。

読んで頂き、ありがとうございました。

by mamesyakuhachi | 2015-04-20 01:00 | 林修