2014年 02月 03日
『雨にぬれても』上原隆/著子供の頃、ふるさとの郡山駅が日本で一番大きな駅だと思っていました。
そして福島弁は標準語とほぼ一緒で全然訛ってないと思っていました。
幼少期の勘違いってありますよね。
大学時代の先輩が野球アニメ、タッチの主題歌の出だしの「呼吸を止めて一秒あなた真剣な目をしたから」っていう「真剣な目」を「真剣舐め」だと思ってたって言ってて、笑いました。
本の紹介です。
上原隆「雨にぬれても」(幻冬舎アウトロー文庫)
なるべくありのままに書くって好きな書き方です。
楽しい出来事や悲しい出来事を取り上げて、こう思ったとか、これからこうすべきとかって事を特に書かない方が良い時があります。
僕が好きなルポルタージュで村上春樹「アンダーグラウンド」(講談社)があります。
あった事をなるべくそのままに、そして冷静に丁寧に伝えていて良いです。
たぶんありのままを見たいんでしょう。
包装や装飾をつける前の素の状態って、たまに自分の想像を裏切ってくれます。思ったほど刺激的じゃなかったり、薄味だったり、逆に想像以上に野性的だったり。
この「雨にぬれても」は、著者が自分の興味のままに他人の人生や悩みを描写していきます。
悲しい話も多いですが、著者は悲しみから立ち直る術を大げさに提示したり、教訓を導き出したりしません。
見て聞いて、寄り添っていく感じです。
読後感はあっさり、爽やかでした。
今日はこのへんで以上です。
更新は毎週月曜日。次回は2月10日です。
読んで頂きありがとうございました。
by mamesyakuhachi
| 2014-02-03 22:03
| 上原隆